2024.10.17
インプラントの種類と特徴を解説!被せ物や素材による違いとは
歯科インプラントとは、失った歯を人工歯根を用いて補い、入れ歯ではない自然な見た目と自然な噛み心地で咀嚼機能を改善するものです。
インプラントの種類には、スクリュー(ネジ式)、シリンダー(円筒状)、プレート状などがありますが、現在はスクリュータイプが主流です。
インプラントは、インプラント体、アバットメント、上部構造の3つに分かれており、これによりより安定し、万が一壊れた場合でもインプラント体から上部構造を外して修理できるのがメリットです。
その他、インプラント体とアバットメントが一体になったワンピースタイプのインプラントもあります。
そもそもインプラントとは?
そもそも歯科インプラントとは、歯がなくなってしまった部分に人工歯根を用いて歯を作ることで、咀嚼機能を改善するための一つの方法です。
現在、最も優れた方法の一つとされています。
このインプラントは、発明されてから50年余り、さまざまな形や素材が試されてきました。
現在はスクリュー(ネジ式)でチタン製のインプラントが主に使用されていますが、今でも研究開発が進んでいるため、将来的には異なる形になる可能性もあります。
インプラントの種類
インプラントの種類は日本では約20種類あり、その中にインプラントとアバットメントが一体型になったワンピースタイプと、インプラントとアバットメントが別々になった物があります。
またインプラントの形状がシリンダータイプとスクリュータイプのものがあり、スクリュータイプの方がより骨によく強くつくと言われています。
ワンピースタイプ
ワンピースタイプのインプラントは、アバットメントとインプラントが一体化したもので、1回の手術で済むという利点と、費用が抑えられるという利点があります。しかし、骨の部位や状態によっては使用できず、適応範囲が限られているという欠点もあります。オーバーデンチャーなどが適応症になることが考えられます。
ツーピースタイプ
ツーピースタイプのインプラントは、現在最も多く使用されているインプラントで、インプラント部分とアバットメント部分が別々になっており、インプラント体にネジでアバットメントを連結させるタイプです。
ツーピースタイプの利点としては、さまざまな部位に幅広く使用でき、アバットメントの角度もある程度調整できるため、前歯の審美的治療にも適しています。欠点としては、部品が多いため費用がかかることが挙げられます。
インプラントの素材の種類
インプラントの素材には、チタンやチタン合金、ジルコニアなどがあります。
チタンは生体親和性が高く、骨と強く結びつくため、一般的に使用されています。
また、金属アレルギーの発生率も非常に低いとされています。最近では、全く金属を使用しないジルコニア製のインプラントも登場しており、これなら金属アレルギーの心配もないため、安心して使用できるでしょう。
インプラントの被せ物の種類
インプラントのかぶせ物の種類には金属や白い歯で硬いものから柔らかいものまで予算に応じて選ぶことができます。
それぞれにメリット・デメリットがあるのでキチンと理解していただくと良いと思います。
オールジルコニア
オールジルコニアとは全部がジルコニアで出来た歯です。
人工ダイヤが入っているためかなり強度が強く、壊れにくく、きれいな人口歯です。ただ、天然歯よりも硬いため、対合歯への負担が大きくなりすぎないように嚙み合わせの調整が大事です。材料の加工や材料費がとてもかかります。
オールセラミック
セラミックは一般的にお皿などに使われる陶器の材料で、透明感のある綺麗な歯を作ることができます。
見た目がよく、もちろん金属アレルギーの心配もなく安心です。自然で綺麗で透明感もあり、天然歯との違和感もほとんどないでしょう。
デメリットはやはり壊れやすいことがあげられます。
強い衝撃に弱く、また歯と歯がすれる時も独特の陶材感があるので不向きの方もおられるでしょう。(適応部位は前歯です。)
ジルコニアセラミック
ジルコニアセラミックとは、本体は強度の大きいジルコニアで出来ており、表面に見た目が美しいセラミック材料で覆われている材料のことで、2つの材料の良いところを持ち合わせた材料のことです。
デメリットはやはり治療費が高価になることです。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックとは、プラスチックにセラミックの粉を混ぜて強化したもので、プラスチックを使用した保険治療にも用いられています。
メリットは、歯が白く、保険治療で費用が安い点です。しかし、デメリットとしては、プラスチック素材なので壊れやすく、精度が落ちるため虫歯になりやすいという点があります。
メタルボンド
メタルボンドとは、陶材を金属材料に貼り付けたもので、とても綺麗で、昔よく使われた材料です。
ジルコニア材料やセラミック材料が登場する前に使用されていたものです。
金属アレルギーの方には使用できません。また、強い力には弱いため、前歯部の治療に向いています。
金属
金属のかぶせ物には、金やパラジウムなどが使用されます。
一番のメリットは硬くて丈夫で、長期間変性しないことで、昔から歯のかぶせ物として使用されてきました。デメリットとしては、見た目が悪く、きらりと金属が見えてしまうことや、金属アレルギーが発症しやすいことが挙げられます。
特に、現在では金属アレルギーの大きな原因とされており、その場合、すべての金属のかぶせ物を外さなくてはならなくなることもあります。
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インプラントの形状の種類
インプラントの形や材料は以前からより良い物へと少しずつ変化してきています。これから先も少しずつ研究開発されて変化していくことでしょう。
ここでは今現在使用されているインプラントの説明をしていきます。
スクリュータイプ
インプラントの形がスクリュータイプのものが今現在令和でのスタンダードなインプラントの形です。
メリットは骨に荷重がより強くかけられるため強く噛むことができます。スクリュータイプだと骨面に多く接しており、骨とのインテグレーションもしっかりしていると言われています。
シリンダータイプ
シリンダータイプは一昔前のインプラントの形状で、現在はほとんど見かけません。
バスケットタイプ
網の目状のインプラントで、現在は使われていません。私も見たことがありません。
ブレードタイプ
インプラントの形が板状のもので数十年前のものです。今は使われていません。
インプラントの表面処理の種類
私が現在使用しているものは、チタンの表面にハイドロキシアパタイト(骨成分)が着いた物です。
骨との親和性がより高く、チタン単体のものよりもアレルギーが出にくいとされるインプラント体を使用しており、単体のものよりも高価なものになります。
インプラント治療の種類
インプラント手術の方法には「1回法」と「2回法」があります。
1回法とは、歯茎の表面からインプラントが出ていて、歯茎がインプラント体を覆っていない場合の手術方法です。
この方法では、骨とのインテグレーションが完了した後(約3~6ヶ月後)、2回目の手術を行わずにインプラント上部の型取りができることを指します。
一方、2回法とは、インプラント埋入後、インプラントが歯茎の中に隠れており、約3~6ヶ月後に上部の型取りをする際、歯茎を切開してインプラントを見えるようにする手術が必要な方法を指します。
即時荷重法
即時荷重ができるインプラントの種類があり、これをインプラント手術で使い、なおかつ骨が強く元気な場合のみに行うインプラント手術です。
これはインプラントを入れた日からインプラントで噛むことができ(やわらかい物だけ食べられます)、硬いものはインプラントと骨がきちんとインテグレーションしてから食べられるようになります。
インプラントの種類を選ぶ際のポイント
インプラントの種類を選ぶポイントは、抜けたところの骨の量や骨の柔らかさ・硬さなどによって条件が決まってくるため、個人で決めることは難しいです。
決められるとしたら、安いか高いかぐらいになるので、その違いを理解して決めていただきたいと思います。
インプラントの安いものは、もともとのインプラント体やアバットメント部などが安く売られているものです。
これは日本だけで販売されています。一方、高いものは世界的にもスタンダードで、世界中で使われており、臨床研究も豊富でメンテナンスも世界中で行えます。
そのため、インプラント体やアバットメント部、さらに使用される機械代などが高額になるため、自然とインプラント代が高額になるのです。
熊本県で自分にあったインプラントを選ぶためにも森都心歯科クリニックにご相談ください
熊本でインプラントをお考えの方や迷っている方は一度ご相談ください。1人1人に合った治療法を提供させていただきます。
もちろん他科との連携も行っていますので、持病をお持ちの方も審査診断いたしますので安心してご相談ください。他院で難しいといわれた方もご相談ください。
安心して受けられるよう大学病院や難症例を引き受けてくれる所もご紹介いたしますし、その後のアフターケアも当医院でもおこなえますのでカウンセリングだけでもご相談ください。
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この記事を監修した歯科医師
堀尾 愼一郎 森都心歯科クリニック 院長
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