【ワイヤー矯正とは】歯が動く仕組みや期間、費用、種類などの基礎知識

ワイヤー矯正はかなり以前からある矯正方法で一番メジャーな矯正方法であります。

しかしながらプレート矯正に比べてかなり痛く、ワイヤー矯正ではワイヤーのかかったすべての歯に荷重がかかるため動かしたい歯だけではなく骨植の弱い歯も同時に動いてしまい後にキチンと単独では咬めなくなることもあります。

ワイヤー矯正とはワイヤーの力を用いて歯を動かしていく歯科矯正の種類です。
形状記憶合金などを使用してその人に合ったアーチワイヤーを使い分けて矯正していくことが出来ます。ワイヤー矯正はプレート矯正に比べて3倍位痛いと言われています。

ワイヤーを歯に着いたブラケットに装着する際にゴムや結紮用ハリガネで固定していくため口の中に相当の装置が幅広く装着されて唇や舌感が相当悪いです。
結紮した針金がほどけたりして唇や口唇粘膜に刺さり、（痛い）ブラケットが口唇粘膜と摩擦して痛くなったり口内炎が多発します。（痛くて苦しい）

ワイヤー矯正もプレート矯正でも歯を動かすことは同じで動かしたい歯を動かす時に押し付けられる方の歯槽骨に破骨細胞が出てきて骨を溶かす、動かしたい方向の反対側に骨芽細胞が出てきて骨添加が起こりうまいこと歯が動くが力をかけすぎたりするとうまくいかずに矯正治療が失敗します。

ワイヤー矯正は力のかけ方が1本1本の歯に同じようにかかるのでかなり上手に力をかけないと失敗しやすくなります。

矯正治療の治療期間は歯を動かす距離に比例しており、たくさんの距離を動かさなくてはいけない場合は時間がかかります。
短い距離でも奥歯の大きい歯を動かす場合は時間がかかります。
骨のリモデリングの期間は年齢により違うので大雑把に言うと半年～3、4年と言えるでしょう。
骨切り術などが絡めば5年ぐらいかかる場合もまれにあります。

気を付けていただきたいのが、保定期間（リテイナー期間）で矯正治療後に毎日就寝時に付けたり舌側固線装置などの期間が矯正治療期間の2倍～5倍ぐらい必要でそれ以上の場合もあるということを忘れないでください。（後戻り予防のため）

表側矯正とは歯の唇側（見える側）に矯正装置を着ける矯正治療法で、これが一番多いワイヤー矯正法です。
歯の表面に着ける材料も金属とセラミックがあり、セラミックの方が目立ちにくく高額になります。
しかし歯科的には舌側矯正よりも表側の矯正の方がやりやすくて動きもいいのでおすすめしています。

歯の裏側矯正は症例を選ぶ場合もあるのでやりたくても出来ない場合があります。
特に日本人は側貌がストレートやコンケーブタイプが多いので舌側矯正が出来ない場合があります。

ハーフリンガル矯正とは部分的に舌側矯正と頬側矯正を使うと言う意味で、やりにくく歯が小さい下顎の歯の矯正を頬側に矯正装置を付けて目立ちやすい上顎の歯は舌側矯正装置をつけて全額の矯正治療を行うことを言います。
両方の欠点を補うような矯正法で、費用も抑えて目立ちにくく出来るワイヤー矯正と言えるでしょう。

ワイヤー矯正にかかる費用の相場は始めに70万～120万ぐらいを払い、月に2度程度を1年～3年間（1回5,000円再診時）年52週で約半分以下の26週で計算すると約13万円、1年で矯正が終わったとしたら（安くて70万＋13万＝83万＋税）はかかります。
（3年間だとあと13万×2年分＝26万・・・・・83万＋26万＝109万＋税）
安くてそれぐらいからです。

森都心歯科クリニックではワイヤー矯正は部分的にしか行っておらず基本的にプレート矯正を主体に治療を行っています。

ワイヤー矯正は嫌だとか思われる患者さんを中心にプレート矯正を行っています。
医院長自身若い頃ワイヤー矯正を行って失敗し前歯部の歯根吸収してしまった経験があるので、ワイヤー矯正で失敗したくないと思われる患者さんは是非一度ご相談ください。