2024.08.01

歯科での歯石除去はなぜ必要?治療方法や頻度、費用など医師が解説!

コラム写真

歯科クリニックで行う歯石除去は、歯周病や口臭の予防、虫歯予防、そして見た目をきれいにするなど、さまざまな効果があります。

歯石除去は自分ではなかなかできず、汚れや細菌を歯茎の中に押し込んでしまう恐れがあるため、歯科クリニックできちんと行ってもらうことが大切です。

歯石とは、プラークが同じ場所に数日間付着しているとできるもので、その上にさらにプラークが付着していくことで、どんどん大きくなります。こうなると、歯周病がどんどん進行しやすくなります。

歯科での歯石除去が必要な理由

歯石除去が必要な理由は、やはり歯周病や虫歯のリスクを回避するためです。もちろん、見た目や口臭の原因となる歯石を除去することで、口元がきれいになります。

歯石除去により、歯ぐきからの出血を防ぎ、歯周病の進行を抑制することもできます。

歯周ポケットにこびりついた歯石は自分ではきれいに取ることができないため、歯科クリニックでしっかりと除去することをおすすめします。

歯石を放置すると歯周病や虫歯のリスクが高くなるため、歯科で適切にケアを受けることをおすすめします。

そもそも歯石とは?

そもそも歯石とは、プラーク(歯垢)が唾液中のミネラルの沈着によって石灰化したものです。

下の前歯の裏側や上の奥歯の外側にはそれぞれ唾液腺の開口部があり、歯石が付きやすい場所です。

定期的に歯石除去が必要ですが、食事の関係などにより歯石の付き方には個人差があります。

歯科クリニックで、自分が歯石が付きやすいかどうかを分析してもらい、定期健診の間隔を決めると良いと思います。

自分で歯石除去はできる?

自分で歯石除去できなくはありませんが、きちんと除去するのは難しく、歯茎を傷つけたり、歯石を押し込んだり、セメント質や象牙質を削り取ってしまう可能性があります。

そのため、歯科クリニックでプロフェッショナルなトゥースクリーニングを行ってもらい、歯茎の健康を維持することをおすすめします。

歯石除去の方法

歯石除去の方法としては機械(超音波スケーラー)を使う方法や手用で行う(ハンドスケーラー)を使う方法、歯の歯根を掃除する方法(ルートプレーニング)、麻酔して歯肉をはがして掃除するフラップ手術などがあります。

基本的に超音波スケーラーではじめに歯肉縁上歯石を除去していき、10日から14日ぐらいおいてから歯肉縁下などについた歯石除去を行うことが多いです。
フラップ手術はかなり歯周病が進んだ場合に行うことがあります。

歯石除去をする頻度はどれぐらい?

歯石除去をする頻度は個人差がありますが2~3ヶ月に1回程度の方が多いと思います。
人によっては1ヶ月ぐらいで下顎前歯部舌側にたくさん歯石がつく方もいらっしゃいます。

やはり日頃のセルフケア次第で歯石がつくかつかないか決まってくると考えられますので、気になる方は歯ブラシのかけ方や回数を相談されてください。

歯石除去は1回で終わる?

歯石がたくさん付いている方は1回ではとりきれないので、2回またはそれ以上かかる場合があります。

定期的にクリーニングと歯石除去を行っている方は1回で終わる方がほとんどですが、何年も歯科クリニックに行かれていない方は数回かかる場合が多いと思います。

同じ場所でも歯肉縁下と歯肉縁上に歯石が付いている場合は2回に分けて取ることが多いです。

同じ場所を歯石除去する場合は10日ぐらい空けて歯周組織が治る時間が必要で、歯周組織が元気になってから2回目の歯石除去を行っています。

歯石除去にかかる費用の目安

歯石除去にかかる費用は保険適用で2000円~4000円で掃除することができます。

その場合でも歯肉縁下に歯石がついている方はレントゲン検査などが必要な場合があり、この時はさらにレントゲン代の費用がかかります。

見えないところはレントゲンで確認しながらの歯石除去が歯周病を進ませないためにも大変重要になります。

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歯石除去後に現れる症状について

  • 歯肉の痛みや出血

    歯肉の痛みがある場合は飲み薬などを処方する場合もありますが、一般的に縁上歯石除去では痛みは出にくいです。

    たくさん歯石が付着していて、はじめて歯石除去する場合、歯根が露出するとしみることがあるので、歯科クリニックにて知覚過敏症予防の指示等を行うこともあります。

  • 歯と歯の間に隙間ができる

    歯石除去により歯と歯の間隔が空いてしまう事があります。歯全体を取り囲むように歯石が付いている場合、それを取り除いてしまうと歯と歯の間隔がすかすかと空いてしまう場合があります。

    歯石除去してしばらく経つとある程度歯肉が盛り上がることがあります。これもアフターケアによりだいぶ違ってきます。

    やはり日常の生活でのセルフケアが大切で、歯垢や歯石がつかないように毎日の習慣、上手なブラッシングがとても重要です。

歯石除去に関するQ&A

歯石除去では麻酔を使いますか?

歯石除去には、少しでも痛みを感じないように表面麻酔薬を使用し、歯肉縁上の歯石を取っていきます。

しかし、人によっては痛みを感じる場合もあるため、その際は局所麻酔を併用します。もちろん、歯肉縁下の深いところやフラップ手術の際には、きちんと麻酔注射を行い、痛みを感じないようにして汚れを掃除していきます。

歯石除去と虫歯治療は同時にできますか?

一般的には同時には行いません。
虫歯治療の際に治療部位に歯石が付いていることを確認すれば、もちろん歯石除去を行いますが、まず歯茎の腫れや炎症をきちんと取り除いて、歯茎が健康にならないと虫歯治療は行いません。

痛みがある場合は痛みを優先して虫歯を治療しますが、そうでない場合は歯茎の治療を優先的に行うのが普通です。

歯石除去の際にガリガリと音がしますが歯が傷つくことはありますか?

歯石除去する際にガリガリと音がしますがエナメル質内であれば心配いりません。
歯根に歯石が付いている場合はガリガリやりすぎると歯根に傷がついたり歯根を削り取ったりということがある事が考えられますので歯科クリニック側でも気を付けて歯石除去しています。

昔は衛生士さんが歯石を見たら鬼のように除去していましたが、現在は根面滑沢であれば良いとされており、歯根を傷つけないように注意して歯石除去するのが一般的です。

入れ歯にも歯石は付きますか?

入れ歯にも歯石は付きます。キチンと清掃していないと、入れ歯が歯石により合わなくなってきます。

毎日キチンと入れ歯の清掃ができていない方は頻繫に入れ歯の調整が必要になりますので、歯石のことをいつも頭において入れ歯の清掃にあたって下さい。

特に手が不自由で介護が必要な方は、介護してくれる方に入れ歯の清掃方法や歯石がつかないようにしないと歯医者さんに何度も通わなければならなくなること、そして清掃していただくことをしっかりとお願いしてください。

入れ歯についた歯石の除去方法とは?
放っておくとどうなる?

歯科医院での歯石除去は森都心歯科クリニックにお任せください!

歯石除去はもちろん、歯の悩みや磨き方など色々な歯に関する問題を解決するため日々頑張り続け、ご一緒に歯を守り健康を守る森都心歯科クリニックに一度ご相談ください。

できる限りご相談を真摯に考え、納得のいく治療の方向性を一緒に決めさせて頂きたいと思っています。

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この記事を監修した歯科医師

堀尾 愼一郎 森都心歯科クリニック 院長